第2話 速報!右京区に『キネマ・キッチン』と名乗る魔神出現
大魔神がいる商店街
今回は太秦映画村の近くにある大映通り商店街の、ちょうど真ん中あたりに位置するキネマ・キッチンというお店にお邪魔させていただきました。
このキネマ・キッチン、実はただの飲食店じゃないんです。数年ほど前から右京区に数々のイノベーション(?)を起こし、地域をオモシロクしてきていた仕掛人だったのです。
店内をよく見ると、いたるところに工夫(小ネタ含む)が。
さすが映画の街。数々の時代劇の写真。
昭和41年に大魔神という映画が大映京都撮影所で撮影されたようです。
どうやらついに私は魔神と化したようです。
わりとの定義が気になるところ。
おばんざいって…
このお店のランチのスタイルは、メインのおかずに加えて、おばんざいのバイキングが頂けるというもの。
どれも食欲をそそります。
ところで、そもそも「おばんざい」ってなにかご存知ですか。
おばんざいとは、京都の一般家庭で作られてきた惣菜のことを指します。
由来は、おば(おばあちゃん) ん(「の」がなまったもの) ざい(財)。
つまり、自分たちのおばあちゃんの料理を財産として後世に受け継ぎたい、そんな思いがこの言葉の由来なのだ。
もちろん、嘘だ。
今日の日替わりは鮭のホイル焼きでした。これがうんっまい。
塩加減が最高で、まさにやさしい味です。
おばんざいも何度もおかわりしてしまうおいしさです。
あとおすすめしたいのが、しそジュース。これが激烈にうまい。
口いっぱいに広がるしその風味と、ほどよい甘酸っぱさがたまりません。
しかも、しそから手作りしているというのだから恐れ入る。
夜は居酒屋として営業されるそうで、しそビールやゆずビールなどもあるらしい。
うまい和食にうまい酒。。。
週8で来たい。
いや、もはや住みたい。
飲食店から動画メディアの運営まで
お話を伺ってみると、実はみのりのもり劇場というNPO法人が、地域のコミュニティースペースとして開業し、月に何度か映画の無料上映も行っているそう。
なるほど、地元の子供から大人まで親しめる桃源郷のような空間ですね。
気になったので、みのりのもり劇場の事務所にも図々しく突撃させてもらいました。
どーん!!
おお、語らずとも背中から伝わってきますね。
「貴様、なぜ来た」と。
そんな批判をかいくぐりながらいくつか質問を投げかけると、実はみのりのもりの活動はキネマ・キッチンだけではないことが分かりました。
どらりん劇団という劇から始まり、地域雑誌「右京じかん」の発行、月に1度の手作り市も開催、右京コミュニTVという地域の動画投稿サイトの運営、嵐電のパトトレインのデザインやグッズの企画 etc…
いやいやいやいや、すごすぎでしょ。
約50年前に放映された大魔神の魂は、このようなたくましい地域住民に受け継がれているのかもしれませんね。
…
……
良いこと言いました。
普通ならこれで終わるところですが、まだ最後のメイン茶番イベントが残っております。
もう少しお付き合いください。
わらしべコーナー
今回は、前回いただいたこのカップ麺と交換です。
体にやさしいおばんざいを作っておられる方に、カップ麺という食品添加物の王様(カップ麺業界の皆様申し訳ございません)を渡すのは少々はばかられますが、有無を言わさず押し付けてやりました。
すると…
「おおおおお!!
なんかでかい!!!」
思わず声が漏れる。
「こんな立派なものいいんですか?!」と聞くと、
「明日廃品回収にだそうと思っていたところだからいいのよー」と優しく答えてくださいました。
…
なるほど、どうやら都合のいいリサイクル業者と思われたらしい。
この機械は、キネマ・キッチンの前身「うずキネマcafe」でメニューを製本するときに使っていたそう。
思い出からくる重量感のおかげで、持ち運んだ私の細腕がKNTになってしまったことは言うまでもありません。
無論、KNTとは筋肉痛のことです。常識ですね。
キネマ・キッチンの方々、お忙しいなか取材に協力していただきありがとうございました!!
お店情報
・アクセス:京福電鉄嵐山本線「帷子ノ辻駅」または「太秦広隆寺駅」から徒歩5分
・営業時間:11:00~23:00(ラストオーダー22:30)
※日・祝日はランチタイムのみ(11:00~14:00)
・参考ページ: